子育ての悩み 「夜泣き」の新しい対処法!
発達心理学の視点からアプローチ

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子育てにおける登竜門と言えるであろう「夜泣き」。多くのママやパパが頭を抱える問題なのではなのでしょうか。継続的ストレスは徐々に心のゆとりを奪い、体にも影響していきます。

そんな「夜泣き」への対処法、巷では「抱っこ」をしたり、「おっぱい、ミルク」を与えたりする事が有効とされていますが、それだけで夜泣きが改善されれば誰も苦労しません。

今回はそんな夜泣きに「発達心理学」の視点からアプローチし、より効果的な対処法を追求し、提案していきたいと思います。

そもそも夜泣きとは 仕組みを理解する

そもそも赤ちゃんはなぜ夜に泣くのか。これは人が生態系の中で進化していく上で「生き残る術」として身につけたものであると言えます。
サバンナを想像してみて下さい。暗い夜、自分で自分の身を守れない赤子は格好の餌食です。何か意思表示をしなければすぐに命を落とします。
その為赤子は声を上げます。小さな声や、気にならない様な快音ではダメです。常に親の気に触るような、不快な音を上げなくては気にかけてもらえません。実際人間の赤子の泣き声には、2000Hz以上の高い周波数が含まれています。(2000Hz=ソプラノ歌手の歌声程度)
夜泣きは人間が身につけた「生きるための手段」なのです。まずはこれを理解する事で、ママやパパは理不尽な攻撃を受けている訳ではないということを心に刻みましょう。

メジャーな対策法は本当に効果的なのか

◯抱っこ

前述したように、赤子は自分の存在をアピールするために夜泣きをします。つまりそれを認知しているよという親側のリプライとして、抱っこすることには効果があると言えます。
より効果を高めるためには、ただ抱き上げるだけではなく、親の存在が強く伝わるようにするべきです。子供によって安心するポイントが異なるので、普段の子供の動きからそれらを推測、試行し、より自分の子供に合った夜泣き対策抱っこを見つけてあげてみて下さい。

◯ミルク・おっぱいをあげる

結論から言えばこちらも効果的であると言えます。ただこちらも抱っこ同様、安心するポイントに個人差があるため、最適解を見つけ出すまでは試行錯誤が必要です。

発達心理学の視点から提案する夜泣き対策3選

1.浅い睡眠中に起こさない

人間は睡眠中、浅い睡眠(レム睡眠)と深い睡眠(ノンレム睡眠)の2つを行き来しています。これは赤子も同様です。
母親は赤子の声に非常に敏感で、少し声をあげたり動いたりすると目を覚まし、赤ちゃんを動かしたり自分自身が動いたりします。これ自体は間違った対応ではないのですが、注意すべきなのはそれが本当に目を覚ました状態での夜泣きなのかというところです。


大人でも睡眠中に寝言を言う人がいますが、赤子も同様浅い睡眠中は寝ぼけて声をあげることがあります。これは夜泣きではなく寝言です。このレム睡眠中の寝言に親が反応し、起きて音を立てたり子供に触れたりすると、子供は目を覚まし夜泣きをする可能性が高まります。


ちょっとしたぐずりを感じとったら、すぐに起きて対応せずに、そっと見守ってみてください。何回かに一回は、自分で泣き止み睡眠に戻るでしょう。これを頭に入れておくだけで過剰な夜泣きを少し制御することが可能です。

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2.スムーズな入眠導入を心がける

子供を寝かしつけることに苦労している親は少なからずいらっしゃると思いますが、この寝かしつけという作業をスムーズに、そしてしっかりと行うことが夜泣き対策に繋がります。
子供の体内時計は発達途上段階です。睡眠の質を高めるために、体内時計のリズムを一定に整えることが非常に大切です。


ポイントは光にあります。寝る時間は暗くなり、起きる時間には明るくなるという、光による睡眠のコントロールが必要です。家事の続きをしながら子供を見張るために明かりの付いたリビングで寝かしつけたり、暗い寝室だったとしても、親がスマホを見ながら寝かしつけていたり、生活の効率化を図ろうとした言動が夜泣きを促し、かえってダメージになっている可能性があります。子供の睡眠環境をもう一度見直してみてください。

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隙間からの光を塞ぐことが可能な遮光カーテンはかなりおすすめです。ブランケット等で代用は可能ですが、こちらは遮光性に特化した商品であることに加え、軽量かつコンパクトなサイズに折り畳めるため、自宅以外にも持ち運び使用できるのがメリット。

3.睡眠前に落ち着いた時間を作る

子供は起きている時間に膨大な量の新しい刺激を受けます。人間は睡眠中に脳内の情報を処理しますが、発達中の子供の脳はそれを処理しきれず目を覚ましてしまうことがあります。大人でも頭が冴えてる時は眠りにつきづらいですよね。

発達中の子供ならなおさらというわけです。
子供には「寝る前の準備」を入念に行ってあげましょう。方法は様々ですが、一番分かりやすいのが体温調節です。
寝る2〜3時間前に体を温め体温を上げてあげれば、体温が下がるのに合わせてスムーズに入眠させてあげられます。


他にも前述した光の調節や、マッサージによる筋肉弛緩などの準備をしてあげることで、リラックスをつかさどる自律神経・副交感神経が優位になったり、眠りを誘うホルモン・メラトニンの分泌が始まったりします。
布団に寝かせる前の工夫で、夜泣きの回数を減らすことも可能なのです。

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まとめ

今回は発達心理学の視点から、夜泣き対策法を3点挙げさせていただきましたが、親側の負担、ストレスを減らすという点で最も重要なのは、夜泣きの本質を理解する、特に前述した「夜泣きは生き抜くための本能」であるということを頭に入れておくということだと筆者は考えています。

オーストラリアの調査によると、産後うつを発症した母親のうち、約70%が睡眠問題を抱えているそうです。

毎晩続く夜泣きをストレスに感じるのは仕方ないことですが、それを理不尽や攻撃と悲観的に捉えず、根拠のある対策を続けることが、夜泣きという難しい親の悩みを解決する最善策であると、発達心理学の視点からは少なからずいえるでしょう。
夜泣きに苦しむ親御さんが少しでも減ることを心から願っています。

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