はじめに
我々の生活は今スマートなものになっている。それゆえ便利でストレスがないようにも感じているが、仕事によるストレスは溜まり、家での寛ぎに満足できていないのではないだろうか。
今回はそんな生活の中に自然を取り入れる形で心を豊かにし、安らぎを与える必要があるのではないかということを問いたい。
直線の安心感
生活している中でよく身の回りのものを観察していると、曲線より直線で構成されている部分が多いことがわかる。
今手に持っているiPhoneも大方直線、家屋の多くも直線で構成されている。これは物理的に直線の方が安定するし、人間の目がそれを認識しやすいからだ。
曲線の癒し
一方で人間は、曲線に癒しや美しさを感じやすい。ボッティチェリの絵画も、ロダンの彫刻も、肉体美を曲線を駆使することでうまく表現している。
何が言いたいかというと、現代には直線が多すぎて、生活しているだけで知らぬ間にストレスを感じている可能性があるということだ。
ハンドスピナーが流行ったのにも何か納得がいく。
この世界に蔓延っている直線を曲げるだけで、生活がほんの少しでも豊かになるのなら考える価値がある。
原始的安心感
出典:(終了)サテライトスペース PLAY! KICHIJOJIで、「線と丸」 臼田健二 MAYA MAXX 二人展 を開催!
ここに行ってみてヒントを得た。
木には丸みがある。
時代が進むにつれて、木で作られるものが減っている。人間はもっと丈夫な素材の「数学的安心感」を追い求めるが故に、人間の根本に存在する「原始的安心感」を失っている可能性がある。
「スマート」なものには気づきづらい代償が必ずある。自分が人間であることを今一度思い出して周りを見渡すと、実は違和感だらけなのが現代なのではないだろうか。
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